選別

外務大臣の雑誌インタビューで、早期に子供を選別して一部エリート以外は小学校終了後から職業教育させよ(超意訳)との意見が表明されているようだ。
自分が育ったところでは、数十年前には、中学卒業時点で子供を選別して、学業優秀な者とそうでないものを分け、学業優秀な者のみ普通科高校、それ以外の者は職業科高校へ割り振ってしまう仕組みがあった*1。割振の比率は、普通科3割、職業科7割だったかな。たまたま自分が高校に進学した頃には、その仕組みはかなり崩れていたが、それでもなかなか急には直せなかったようでもある*2
こういった仕組みが何故崩壊していったのかを考えると、逆に今こうした仕組みが必要ではないかとの意見表明はなかなかできるものではない。某外務大臣は、小学生のなりたい職業に大工が多いなどどおっしゃっているようだが、小学生の言うことを間に受ける総理大臣候補者とはいかがなものか。
個人的には、実生活で偏微分方程式を使う場面はないだろうが、数学的思考は重要なのだろうと思うし、思考プロセスを飛ばして敷衍すれば、学問を実生活に援用することが重要なのではないかと。それができる人は学問は役に立つと思うし、そうでない人はそう思わないだけということ。乱暴かな。

*1:直接の関係はないが、普通科高校には修学旅行がなかった。普通科と職業科の併設高では、職業科のみに修学旅行があって、普通科の生徒はその間普通に授業を受けていたと聞いた。

*2:遠い目で昔を思い出せば、自分が中学生の頃には、親は担任から、この仕組みの基準からすると普通科高校なんて行けませんとはっきり言われたらしい。